「モジュール(規格寸法)」と「建築費用」
住宅設計において、910mmを基本単位とする「尺モジュール」と1000mmを基本単位とする「メーターモジュール」というものがります。このモジュールとは、住宅設計における規格寸法のことをいいますが、太洋建設では一般木造住宅(軸組工法)に適した従来からある尺貫法に基づいた「尺モジュール」を採用しています。
お客様に間取りを設計した図面は、これらの単位をもとに描かれています。
実は、この「尺モジュール」と「メーターモジュール」を採用の仕方で、家づくりにおいて大きな違いが生まれてきます。結果的に、どちらのモジュール(規格寸法)を取り入れているかで間取りだけでなく、建築費などに大きな違いが生じてくるのです。
業界に蔓延る坪単価のからくり
尺モジュールの一坪とは、過去、日本では間取りの単位として、1,818mm×1,818mmを一坪として定義されていましたが、尺貫法の改正により一坪を1,820mm×1,820mmとして定義されなおされました。
大手メーカーでは、尺貫法の改正によりメーターモジュールを採用し、高齢社会における「メーターモジュールでの広さ」をメリットとして強調するようになりました。
一方、メーターモジュールを採用する大手メーカーでは、尺モジュールに対して、坪単価が安くなるようになりますが、実は、次のようなからくりがあります。
1坪をグリッド単位で考えてみましょう。
尺モジュールでは、1坪は、1820mm×1820mm=3.3124m²
ということになります。
一方、これをメーターモジュールで考えると
2.0m×2.0m=4m²
となります。(下記図参照)
ここで、「坪単価40万円」として、「坪40万円」の建物で考えてみます。
●メーターモジュールで計算
メーターモジュールでの「40坪」の建物は、実際は尺モジュールに換算すると、8.303345坪広くなります。
●尺モジュールで計算
太洋建設の坪単価の取り組み
大手ハウスメーカーは、メーターモジュールを採用し、坪単価を安く錯覚させるようなアピールしているのに対して、太洋建設では、一般木造住宅(軸組工法)に適した尺モジュールを採用し、「お客様に無駄なお金をかけさせない」というスタンスで取り組んでおります。
大手ハウスメーカーが倒産し、企業とお客様である被害者がニュース等で報道される昨今、同業種を営むものとして、お客様にとっての人生に一度の夢や希望を貪るような業者を非常に怒りを感じています。
太洋建設は、創業93年続くお客様の信頼に対して重責を感じながら、常にお客様視点で無駄なお金をかけずに良いものをご提供できるよう、日々取り組んでいます。
現代も脈々と受け継がれた技法
大工さんが使っている鉋で話をしてみましょう。初代千代鶴鉋、名人作と聞く。本当によく切れる。杉板の白い部分を削って見ればよくわかります。しかし使う人によっては全く切れない。刃物の研ぎ方と使う職人の技です。そうした大工さんの道具の使い方、研ぎ方、取り付け方は古来より親から子供、孫へと伝承され、他には流出しません。画一的な教育を受けて建った建物は過程につれてその違いがわかります。